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ワールド大阪ロータリーEクラブ
会長 辻江 正清(不動産管理業)
ロータリアンの皆様いかがお過ごしでしょうか?
年末年始何かとお忙しいと思いますが、インフルエンザ、コロナ、が急増しておりますのでくれぐれも体調管理してください。
昨日、ワールド大阪ロータリーE クラブのクリスマス例会を開催してまいりました。
美味しい料理とお酒、プレゼント交換など大変盛り上がりました。 ゲスト及び他のロータリークラブ方々も参加していただき
総勢25名でした。
さて今回は、ユネスコ世界遺産に登録された白川郷と五箇山を紹介したいと思います。
世界遺産に登録されている「白川郷」と「五箇山」の合掌造りの集落は、いずれも日本の伝統的な建築様式を代表するもので、特にその独特の屋根の形が特徴的です。これらの集落は、1995年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
1. 合掌造りとは?
合掌造り(がっしょうづくり)は、日本の伝統的な建築様式で、特に屋根が「合掌」の形(両手を合わせたような形)に見えることが特徴です。この屋根の形状は、雪の多い地域で雪が滑り落ちやすいように設計されており、また屋根の勾配が急であることから、風雪に強い構造となっています。
2. 白川郷(岐阜県)
白川郷は岐阜県に位置し、飛騨山脈の山間に広がる合掌造りの集落です。白川郷の集落は、特にその景観が美しく保存状態が良いため、世界遺産として評価されています。集落の中心には、合掌造りの家々が立ち並んでおり、これらの家屋は、昔ながらの農業や養蚕(絹の生産)を基盤にした生活様式を反映しています。
- 特徴的な建物: 白川郷では、屋根が急勾配で3層または4層の合掌造りが一般的です。家の内部は広く、屋根裏部分に養蚕を行うためのスペースがありました。
- 観光地としての白川郷: 白川郷の集落は、観光客に非常に人気があり、特に冬の季節には雪に覆われた合掌造りの家々が幻想的な雰囲気を醸し出し、訪れる人々を魅了しています。
3. 五箇山(富山県)
五箇山は富山県に位置し、白川郷と同様に合掌造りの集落が点在する地域です。五箇山も山岳地帯にあり、自然環境と調和した建築が特徴です。五箇山は、白川郷と比べると比較的静かで、観光地としてもより落ち着いた雰囲気を持っています。
- 特徴的な建物: 五箇山では、白川郷と似たような合掌造りの家屋がありますが、特に「菅沼集落」や「相倉集落」などが有名です。これらの集落は、手つかずの自然と一体になった伝統的な村落風景が魅力です。
- 文化と歴史: 五箇山は、養蚕業に加え、木炭の生産や仏教といった文化的背景が豊かで、地域独自の風習や祭りもあります。
4. 合掌造りの技術とその保存
合掌造りの家屋は、木材を使った精緻な組み方や屋根の構造が特徴です。この建築技術は、地域ごとの気候や風土に適応したものです。白川郷と五箇山の集落に見られる合掌造りは、非常に高い技術と職人の技によって成り立っており、建築技術やその保存方法が重要な評価ポイントとなっています。
5. 世界遺産としての価値
白川郷と五箇山の合掌造り集落は、その独自の建築様式と、農業を中心とした地域の伝統的な生活様式を今に伝える重要な文化遺産です。地域住民が代々守り続けてきた生活と自然との共生の精神は、世界的に見ても貴重なものとされています。
- 登録の理由: 合掌造りの集落は、地域の自然環境と文化、そして建築技術の調和を反映しており、これらが保存状態の良い形で現代に受け継がれています。そのため、ユネスコは「文化的景観」として世界遺産に登録しました。
6. 観光のポイント
- 四季折々の美しさ: 白川郷と五箇山は、春夏秋冬それぞれに異なる風景を楽しむことができます。特に冬の雪景色は絶景で、冬季のライトアップなども観光名所となっています。
- 伝統文化の体験: 観光客は、合掌造りの家を見学したり、農業体験や養蚕体験、伝統的な民宿での宿泊などを通じて、地域の文化に触れることができます。
まとめ
白川郷と五箇山の合掌造り集落は、日本の伝統的な建築様式を代表する場所であり、地域住民の知恵と技術が凝縮されています。これらの集落は自然環境と調和し、長い年月を経て守り続けられてきた文化遺産です。ユネスコの世界遺産に登録されたことにより、今後もその美しい景観と文化が多くの人々に伝えられることが期待されています。
ワールド大阪ロータリーEクラブ
SAA
角谷 智志(保険業)
SAAより、ワールド大阪ロータリーEクラブ第637回例会の出席報告をさせて頂きます。■会員総数:24名
■今週の出席:24名
■今週の出席率:100%
以上です。
幹事報告
ワールド大阪ロータリーEクラブ
幹事
小田 健二(求人広告業)
・各位メッセージボードをご確認ください。
ワールド大阪ロータリーEクラブ
稲山 訓央(教職)
のこぎり演奏を生業としている。大阪生まれの私は、小さい頃からテレビなどで横山ホットブラザーズさんを観て育ち、のこぎりが楽器であるという事には抵抗がなかった。その後海外旅行中に、のこぎりをバイオリンの弓で演奏することを知り、先人たちの演奏を参考に、様々に教えを請いながら独自の演奏理論を確立し、現在に至っている。
演奏活動をしていると、奇特な方も現れるものでのこぎり演奏を教えてほしいとのこと。自分の好きなものを好きと言ってくれて、それをぜひ教えてくれといわれれば悪い気がするはずもなく、のこぎり音楽教室を開くことにした。それが「しがのこくらぶ」である。なぜ「稲山訓央のこぎり音楽教室」ではなく「しがのこくらぶ」なのか。それは教室という関係性よりも仲間という関係性を構築したいという思いからである。教室であると弾けるようになったら卒業というイメージもあるが、演奏という行為は突き詰めていけば、卒業などはなく、より高みに向かって成長し続けるものであり、私自身もそうありたいと願っているからである。
さて、実際にレッスンを始めてみて困ったことがあった。言葉が無いのである。たとえばギターを例にとると、ここはストロークで、ここはアルペジオで、チョーキングして、など演奏方法を表す言葉があるのだが、私の知る限りにおいて、のこぎり関連の本は、アメリカで1冊、それも演奏家紹介ページが大半のものが出版されているだけで、国内にはまったく存在しなかった。また演奏方法も前述のように独自で確立したものであるから、他の人に伝えるということすら考えていなかったので、技術に対応する言葉がなかった。そこで効率的にレッスンができるように、そしてのこぎり演奏を多くの方に楽しんでもらえるようにと、日本初ののこぎり演奏教則本として執筆したのが「のこぎり音楽の愉しみかた」である。演奏方法のネーミングに関してはグローバルスタンダードを目指して、アメリカ人であるクリストファー・ジョンソン氏にネイティブチェックをしてもらって、英語とした。
次に困ったことがのこぎりの入手である。日本で売っているのこぎりは、両刃で、片一方に細かい刃、他方に荒い歯がついているものが多い。もちろん両刃では弓で擦ることができない。例え片刃であったとしても、日本ののこぎりは、先端から根元までほぼ同じ幅であるから、音は鳴っても音程が変わらない。音程が変わるのはいわゆる西洋のこぎりと呼ばれる根元が太く、先端に向かってだんだん細くなっていく片刃のものである。ところがこのタイプののこぎりは、ホームセンターに行ってもまずお目にかかれない。のこぎりメーカーに問い合わせても、日本の高度成長期には西欧諸国向けに製造していたが、その座を人件費の安い中国製にとって変わられてしまい、製造しているところはまずないだろうということであった。そこで、海外で購入してきたりといろいろと苦労をしていた。意を決して、のこぎり業界における国内最大手メーカーであるUM工業さんのご協力を得て製作したのが、日本初の音楽のこぎり「Musical Saw NAMAZU」である。
そうやって「のこぎり音楽」の世界を自分なりに切り開いてきたのであるが、過日NHK「熱中時間」という番組の中で、長い音楽経歴の中でももっとも印象深かった出来事があったので、ご紹介させていただくことにする。
ありがたいことにNHK「つながるテレビ@ヒューマン」、関西ローカルではあるが「クイズ!紳助くん」「大阪ほんわかテレビ」などテレビ出演が続いていた頃、出演のオファーがあった。今までの切り口ではない新しい切り口で捉えられないかということだった。私は、もしかしたらのこぎりの音は、耳の不自由な方にも聞こえやすい特性があるのではないかということを話し、それを中心に番組構成を考えていただけることになった。
きっかけとなったのはすでに亡くなった妻の祖母。高齢のためにほぼ耳が聞こえなくなっていたにもかかわらず、のこぎりで「荒城の月」を演奏したところ、一緒に口ずさんでくれたのだ。かなり大きな声を出さないと声が聞こえない祖母の耳にのこぎりの音が届いたことが不思議だった。
番組の取り計らいで東京大学先端技術開発センターの伊福部達教授のもとを訪れ、のこぎりの音を分析してもらうことになった。そこでわかったことは、私が奏でているのこぎりの音はほぼ純音であるということであった。比較対照したバイオリンと比べると、バイオリンは倍音というのがたくさんなっており、その倍音でバイオリンという音色が構成されている。バイオリンの場合、弦を弓で擦る音だけが聞こえるのではなくて、楽器のあらゆる部分が共鳴してなっているということである。すなわち複雑な音ということになる。それに比べて私の奏でるのこぎりの音は、特に私がほぼボーイング(弓をのこぎりにあてる)時の音を出さないこともあって、まるで音叉のように純粋なきれいな波形の音となっている。これが純音であり、単純な音なのであるとのことだった。
耳の不自由な方は、健聴者である私の感覚であると、あたかも眼を閉じるように耳を閉ざしたように聞こえないと考えがちである。いろいろな理由で耳が不自由になるのであるが、おおむね聴覚神経が弱い方が多い。すなわち、複雑な音を聴くことができないが、単純な音なら聴くことができるかもしれないとのことであった。のこぎりを演奏するという技術に関しては、かなり突き詰めている自信があったが、自分の演奏する音に関して、科学的に分析をしてもらったことがなかったために、非常に得がたい体験をさせていただいた。
そして、大塚ろう学校にてコンサートをさせていただくことになった。音がほぼ聞こえない生徒たちにコンサート案内のプリントが配られ、そのプリントをみた子供たちの心を思うと胸が締め付けられるような気がした。しゃべり声が聞こえないのに、何がコンサートなんだと。またコンサートを楽しみにして来てくれた子供たち、絶望から希望を抱いて集まってきてくれた子供たちに、もし、万が一聞こえなかったとしたら、希望を持ってしまったがためにその絶望の深さは計り知れないのではないか。そう思うと暗惨たる気持ちになった。
集まってくれた子供たちにマイクを使ってかなり大きな声で語りかけた。ところが全く反応が無い。反応が薄い子供たちなのかなと思っていたら、手話通訳の方が私のトークを通訳されたところ、子供たちが大きくうなずいたのだ。私はかなり声が大きな方である。その私がマイクを用いても全く聴こえない訳である。私の気持ちとは裏腹に先ほど私が話したことが手話で展開されている。「私はのこぎりを楽器として演奏している、のこぎり演奏家の稲山訓央です。今日はこれから、こののこぎりを使ってコンサートをします。」
はたしてコンサートが成立するのか、いやそんな期待をもたせて、聴こえなかったときの絶望にどう責任をとればいいんだ。でも、やるしかない。岡部昭氏の美しいギターイントロが会場に響く。やはり子供たちは無表情だ。そして、のこぎりを弓で弾いた瞬間、子供たちの眼がこちらに向けられた。驚愕の表情。耳を押さえている子供もいる。一フレーズを弾いた後、思わず自分の耳を指差し、聴こえるの?というポーズをとった。すると一番前にいた女の子が、指でOKというサインを出してくれた。心が震えた。
演奏後「きれいな音」「高い音を初めて始めて聴いた」「色々な音があることがわかった」などと口々に自分なりの感想を表現してくれた。なんと私の演奏が、子供たちにはじめての音楽を与えることができたのである。神様か仏様かわからないが、なにかに感謝をしたくなった。自分にのこぎりを演奏するという才能をあたえていただいたことを。そしてそれに応えるために身体が許す限り続けていこう、そう決意をした。
例会開催期間は、毎週金曜0時より、翌週の金曜0時までとなっております。